「手伝う」つもりだった自分が、いかに甘かったか
「育児には参加している」と思っていた時期が、自分にもありました。お風呂に入れる、休日に公園に連れて行く、寝かしつけをする。それだけでも「やっているほう」だと、どこかで思っていたんです。
でも妻が仕事の出張で数日家を空けることになったとき、初めて「全部ひとりでやる」という状況が訪れました。あの最初のワンオペ育児の夜、自分がいかに「育児の一部しか見ていなかったか」を思い知らされました。
父親が育児参加するうえで、まず知っておきたいこと
育児参加と聞くと、「子どもと遊ぶ」「寝かしつける」といった場面が浮かびやすいと思います。でも実際の育児は、その周辺にある無数の「名もなき作業」で成り立っています。
たとえばこんなことです。
- 食事の準備(献立を考えて、買い物して、調理して、片付ける)
- 洗濯(干して、取り込んで、たたんで、しまう)
- 保育園・学校の準備(連絡帳の確認、持ち物チェック、翌日の準備)
- 体調管理(熱はないか、機嫌はどうか、食欲はあるか)
- きょうだい間のケンカの仲裁
これを毎日、休みなく回し続けるのが育児の実態です。「知っている」と「実際にやる」の間には、想像以上の差がありました。
ワンオペで3人を見て気づいた「育児の密度」
妻の出張が続いた時期、上の子はまだ小学生、下の子たちも手のかかる年頃でした。朝は全員分の朝食を作りながら学校の準備を確認し、帰宅したら宿題を見ながら夕食の準備。お風呂の順番を回して、寝かしつけが終わったら翌日の用意——。
「こなした」という感覚はあっても、「ちゃんとできた」という感覚はほとんどありませんでした。ご飯が少し手抜きになった日、洗濯物をたたむのを翌日に回した日、宿題のチェックが雑になった日。妻が普段どれだけ丁寧にやってくれていたか、やって初めてわかりました。
そしてふと思ったんです。「これを毎日やっていたのか」と。出張から帰ってきた妻に、素直に「すごいな」と言えた瞬間でした。
父親が育児に参加するメリットは子どものためだけじゃない
育児参加というと「子どものために」という話になりがちです。もちろんそれは大切なことですが、実際にやってみると、父親自身にとっても大きな変化があります。
- 子どもの「今」が見えるようになる:毎日関わることで、体調の変化や気持ちの揺れに気づきやすくなる
- パートナーへの理解が深まる:同じ経験をすることで、相手の苦労が「感覚」としてわかるようになる
- 子どもとの関係が変わる:一緒にいる時間が増えると、子どもが父親に話しかけてくれる場面が増えた
- 自分自身が成長する:家事・育児を通じて、段取り力や観察力が自然と身につく
上の子が中学生になった今、「あのときパパとよく料理したよね」と話してくれることがあります。大変だったあの時間が、子どもの記憶にちゃんと残っていることが、じんわりうれしかったです。
「完璧にやろう」としなくていい、でも「やろうとする姿勢」は大事
育児参加に対して、「自分には無理」「何をしていいかわからない」と感じているパパも多いと思います。最初はそれで当然です。自分もそうでした。
大切なのは「完璧にこなすこと」ではなく、「一緒にいようとすること」「やってみようとすること」だと、今は思っています。
失敗しながらでいい。不格好でいい。それでも関わり続けることが、子どもにとっても、パートナーにとっても、そして自分自身にとっても意味のあることだと実感しています。
最後に——母や妻への感謝を忘れずに
育児をひととおり経験してみて、自分の母親のことも改めて見方が変わりました。当たり前だと思っていた毎日の食事、洗濯、送り迎え。あれがどれだけの労力だったか、親になってやっと想像できるようになりました。
妻も、子どもたちも、そして自分を育ててくれた母も——育児という時間を通じて、改めてその存在のありがたさを感じています。育児は大変です。でも、それ以上に得られるものがある。やってみて初めてわかる、というのはきっとそういうことなんだと思います。
まだ育児参加に迷っているパパがいたら、ぜひ一度「全部やってみる」時間を作ってみてください。きっと見える景色が変わります。
——子育てパパ.com編集部
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