国立小学校の願書を妻が書いていたある夜のことです。
志望理由を書く時に「我が家の子育ての方針ていうのを入れておいた方がいいんだよね。」
そんな言葉で改めて我が家の子育て方針を再確認しました。その時のやり取りを通じて気が付いたことが沢山あったのでその辺を書いてみます。
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小学校受験のこんな経緯
「えっ?」耳を疑いました。
妻から長男に国立小学校を受験させたいという言葉を聞いた時には。
もちろん子供の将来は真剣に考えています。子供が一番いいようにしてあげたい。そう思っています。中学受験とかはしたほうがいいのかな?とは思っていましたが。
小学校受験。
反対ではないですが、全面的に賛成でもないようなそんな気持ちでした。しばらくそんなことを話し合う期間がありました。決め手になったのは、受験というイメージが変わったからです。
小学校受験は、知識をたくさん詰め込んでストレスをかけるものというよりも、一言でいうと、「成長を早送りさせるもの」というイメージに変わったからです。
進学。小学校・中学校・高校は近所に行くもんだ
それまでは、「小学校・中学校・高校は近所に行くもんだ」と思っていました(笑)
私は東北の田舎の更にもっと田舎で生まれ育ちました。ウチの田舎では高校まで受験はありません。子供のうちは沢山遊ばせてのびのび育てるものだ。こんな感覚が根付いているところです。わたしも、頭より体が強い根っからの体育会系です。「田舎は、体が大きくて体力があるものが有利」みたいな(笑)
そんな時代遅れの感覚がありました。
ですから正直「受験はどうかな・・・」という気持ちがありました。
子供の将来を真剣に考える時に思ったのは
私が仕事をしていて思うのは、スタッフには、
周りに言われなくても、
- 自分の意見を言ってもらいたい。
- 自分で考えてもらいたい
- 自分から行動してもらいたい
そう思います。
そんなスタッフがいれば、仕事がしやすいですし、こんなスタッフと一緒に仕事がしたい。こんな人物が世の中求められているのではないか?と思っています。
小学校受験で求められるのは、私が思っていた理想の人物。まさにこういった要素を持った人物でした。
試験では、
- 自分のことは自分でできる
- 自分の意見が言える(面接で大人との対応がしっかりできる)
- 自ら行動する
これらを見られるということです。
「これって大人と同じだよな。」
大人でもできてない人っているから、こんな取組みなら子供のうちの早い段階からやった方がいい。そんなことも受験に臨む理由になりました。
ただ、その時5歳の冬。試験まで1年を切っていました。全く何もない状態からの勉強で出来るだろうかという気持ちもありました。
試験は、1次抽選、試験(筆記試験、実技試験、面接)2次抽選と三段階で、1次の抽選で受からないこともあります。1次の抽選に受かって試験で受かっても2回目の抽選で外れてしまうこともあります。ですが、その試験に臨む段階での努力が成長のためになる。
そういう想いで決めました。
自分自身真剣に受験に臨んできてないのに子供に受験勉強をさせる。プレッシャーをかけることにもなりますが、将来のためにとの思いです。
試験は、
- 手先の器用さ(ひもの結び方、紙をちぎっての工作、折り紙、etc)
- 体力試験(馬跳び、縄跳び、ケンケン、逆上がり、熊歩きetc)
- ペーパー試験(図形の認識、長文の理解、)
- 行動観察(グループワークで自分の役割を認識し他の子と協調して作業をする)などです。
どれも、人として欠かせない要素。
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指導力のなさを痛感
最初に感じたのは、子供(5歳)に勉強をさせるのは大変。
集中力がない。
問題をやらせても、すぐにやる気がなくなるのが分かる。難しいのにぶつかって嫌になっているのが伝わる。飽きているのが分かる。こっちがイライラ。しょうがないですよね。これまでそんな習慣がなかった5歳の幼児ですから。
なのに「嫌なことも我慢して自分で気持ちをコントロールしてやるんだ」
って、自分ができてない(汗
逆切れ気味に「なんでこんなことしなきゃいけないの!!!」という息子にも
「何怒ってんだ!うまくいかないからって起こるなんてダメだぞ」と怒り返している自分(汗
強く言えばふさぎ込み、優しく言えばダラダラする。やる気を出させるのはホント難しい。普段コーチングを使っていて、「コーチングは素晴らしいスキルだ!」と思っているのに子供には通用しない。
子供は本能のまま。だから、気を使わないから反応がダイレクト。
仕事上では、コーチングが機能しているようにクライアントやスタッフが気を使ってるのか?と思うくらい子供には効かない(涙
と言いつつも、次第に気持ちの乗せ方はわかってきました。息子のおかげで、だいぶコーチングのスキルがアップしました。
10か月たって思うこと
今月から1次抽選も始まります。来月も試験が続きます。
残すところわずかですが、「今までやってきた成果が出せるよう正々堂々と戦うことを誓います。」的な、試合に臨む気持ちです。息子はホント頑張ったと思います。
今までできなかったこともできるようになったし。下の子たちの面倒を見たりもするようになりました。本当に成長を感じます。10か月前にやると決めなければいまだに、手先は不器用のまま。体力もなく、考えも子供で我が強いだけ。
集中力もなく飽きっぽいままだったと思います。そのうち出来るようにはなったとは思いますが、あっという間の10か月。
怒鳴りつけ、おだてて、誉めて、と色んな手を使いました、まだまだ、力は十分ではありませんがある程度の力はついたと思います。試験を受けることはできるくらいにはなったかなと。
一番よかったのは、家族が一致団結したこと。
息子もがんばったし、下の子たちも兄に協力し、私たち夫婦も、よく話し合い協力し合いました。遅寝遅起きの私も早起きして一緒にラジオ体操。みんなで四つん這いになっての熊歩きや縄跳び。朝1時間のペーパーの監視役の鬼軍曹。
一つのチームになったような。
私の父には「かわいそうなんじゃないか・・・」といい顔はされてなかったですが、先日息子が書いた、じいちゃんばあちゃんの似顔絵を喜んでくれていたので、これも今までの練習があるからできた事だと思うのでそのうちわかってくれるでしょう。
やはり、頑張ってきてよかった。。
まとめ
子供に願書の志望理由に
「我が家では不測の事態にも自分で乗り越える力を身に付けるために・・・」
「困難から逃げずに・・・」などと書いていました。
これは、我が家の教育方針として子供に行っていることですが改めて書いてみると、自分自身に行っていることだなと思いました。自分でも厳しいこと嫌なことから逃げないで解決策を見つけて行動していく。子供に言いながら自分でも実行していくべき姿勢だと再確認しました。
よく、子育ては親育ち。と言います。普段の何気ない事でも思いますが、願書を書いていてさらに強く思いました。
子育てって大変だけどやっぱ面白い。自分の生き方、仕事への取り組み方が正されるための時間だったような気がしています。
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