「それはないだろう」
「そんな簡単なもんじゃないよ」
という声が聞こえてきそうですが、確かに事実です。
全国の不登校児童・生徒は12万人。非常に大きな数字です。この子たちが将来社会に出れないようなことになれば大変大きな問題です。これから国を支えていく子供たちが社会で活躍できるような後押しを何かできないものか?
「私たちでも何かできる事があるんじゃないか?」
そんな思いから不登校支援塾を平成29年9月からはじめた。人は体を動かすと元気になる。声を出すと元気になる。エクササイズで体を動かしワークで考え方を刺激する。そんな不登校塾のプログラム。
私が元キックボクサーということもあり、エクササイズは筋トレとミット打ちとストレッチ。
私が他でも行っているキックボクシング教室ではこれで、引きこもりの子が元気になって体力もついた経験があり身体を動かすことがエネルギー館を上げることは知っていた。私自身も、どんなにモヤモヤがあっても、練習後はスッキリ。頭も体もリフレッシュできる。
やったことがある人はみんな気持ちよさを知っている。
スポンサードリンク<
不登校塾の期間は3か月
経験から大体3か月もあれば元気になり元気をコントロールできるようになるだろう。この様に思って期間は3か月にしていました。
そうして始めた不登校支援塾。小さな場所で少人数からのスタート。小さな小さな一歩を踏み出した。
キックボクシング、空手、みんなやればいいのに。
「これはみんなにいい」直感で分かっていました。
爽快感があり、モノを叩く楽しさもあり、一つ一つの技術が上手くなった時の達成感もある。動いた後はリフレッシュで来てエネルギーも上がる。だからこそ、不登校で休んでいる子も元気がでれば復帰できるだろう!そう思っていました。
参加している子たちも、クラスが始まると次第に笑顔が出て元気が出てきた。
クラス開始の時は、「こんばんは」という私たちのあいさつにも、「あ…こ、こんばんは…」こんな歯切れの悪い挨拶を言われたからしていた子も終わるころには笑顔が出て、彼から話しかけてくれたり。
不登校支援塾!スタート翌週に驚いた
「ホントですか?」
参加者のお母さんが、「うちの子があの後翌日から学校に行き始めました。」と報告してくれました。たった1回です。
たまたまかもしれません。何かのきっかけが重なり。
ただ、そうだったとしても今まで1年も休んでいた子です。きっかけになったのでしょう。
もちろんすべての不登校の子に当てはまるとも思っていません。不登校といっても原因や背景は様々。
いじめや、無気力で不登校になっている子は40パーセント以上。その他に発達障害、複合タイプなどがある。
ただ、いじめられている子や無気力な子は、自信がつきさえすれば元気になってやる気が上がることも体験で知っていました。これらの子たちは私たちが行っている不登校支援塾で復帰させられるだろう。そう思って立ち上げました。
スポンサードリンク<
子供たちが不登校から立ち上がるために必要な自信を得るのに重要なこと
ただ、キックボクシングをやればいいのではない。どこのジムに行ってもそれだけで状況が変わるとは思っていません。
そこに、子供の自己肯定感を高めるやり方が必要です。
自己肯定感=自分もこんなことが出来るんだという自信。
- やってもやってもうまくいかない。
- 自分には能力がない
- 何をやってもダメ
- 人からは邪魔者扱いされていると思い込んでいる
- 誰も認めてくれない
こんな気持ちが自己肯定感を否定してしまう。そんな子は、自信を失い無気力になり、言われた事しかやらない。何事もやらされるタイプに。主体的な行動をしない子になってしまいます。
ここを高めていくのが私たちコーチの役目。
不登校支援塾をスタートするに当たり私たちコーチ陣が打ち合わせていたのは
「楽しませればいい」
これだけです。
腕っぷしを強くすることが目的で
カラダを動かす声を出す。エネルギーが高まる。はないから。小さなチャレンジを繰り返して小さな成功体験を積み重ねる。これが自信につながる。ここを目指しています。
「パンチやキックを打つ」
初めてやる子もいるのでうまくできるわけではない。
そこで、
- 「パンチの時はこの肘の角度を・・・」とか指導はしない。
- 「蹴りの軸足はしっかり回して・・・」なども言わない。
いいところをほめる。
それも白々しくほめない。
私たちがやったのは、“バチン”と打ったらたった一言。
「いいねぇ~!」
これだけである。
人は認められたいんだな。
認められると笑顔になるんだな。
これだけで変わるんだな。
そんなことを再確認した日でした。
スポンサードリンク<