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「パパ嫌い!」「パパあっち行って!」「ママがいい!」。イヤイヤ期の子どもにこう言われると、冗談だとわかっていても胸に刺さりますよね。抱っこしようとしたら手を払われる、着替えを手伝おうとしたら大泣きされる。毎日のように続くと、「自分は父親として何かが足りないのでは」と落ち込んでしまうパパも少なくありません。

一方で、ママはママで「パパに任せられない」「私ばかり指名されて休めない」と疲れがたまっていきます。「パパ嫌い」は、パパだけでなく家族全体の悩みになりやすいのです。

この記事では、イヤイヤ期の子どもが「パパ嫌い」と言う理由と、言われたときの受け止め方、関係を少しずつ立て直すための具体的な接し方を紹介します。今日から試せることを中心にまとめたので、できそうなものから取り入れてみてください。

結論:「パパ嫌い」は本心ではなく、気持ちをうまく言えないサイン

先に結論をお伝えします。イヤイヤ期の「パパ嫌い」は、多くの場合、パパそのものを嫌っているという意味ではありません。

この時期の子どもは「自分でやりたい」「思いどおりにしたい」という気持ちが強くなる一方で、その気持ちを言葉で説明する力はまだ育ちきっていません。そのため、「今はママにやってほしい」「自分でやりたかったのに」「眠くてイライラする」といった複雑な気持ちが、いちばん簡単な「嫌い!」という言葉になって出てくるのです。

関係を立て直すカギは、次の3つです。

  • 言葉そのものを真に受けすぎず、裏にある気持ちを想像する
  • 無理に「パパがいい」と言わせようとせず、楽しい時間を積み重ねる
  • 夫婦で対応をそろえ、ママだけに負担が偏らないようにする

以下で、それぞれ具体的に見ていきましょう。

イヤイヤ期の子どもが「パパ嫌い」と言う主な理由

まずは、よくある理由を整理しておきます。理由がわかると、「嫌われた」と落ち込む前に、打つ手を考えられるようになります。

項目 よくある場面 子どもの気持ち(例)
自分でやりたい 靴をはかせようとしたら「パパ嫌い!」 手伝われたくない、自分でできるところを見せたい
いつもと違う ママがやる着替えをパパがやった 慣れた人・慣れた手順がいい
甘えたい ママが家にいるときにパパが近づいた 今はママに甘えたい気分
疲れ・眠気 夕方や寝る前に急に不機嫌になる 体がしんどくて、うまく気持ちを整理できない
反応を見ている 言うたびにパパが大げさに落ち込む 「この言葉を言うと何かが起きる」と覚えている

特に見落としやすいのが、最後の「反応を見ている」パターンです。「パパ嫌い」と言ったときにパパが大きく反応すると、子どもにとってはおもしろい遊びのようになり、かえって言う回数が増えることがあります。

また、平日はパパの帰りが遅く、子どもと過ごす時間がママより少ない家庭も多いです。その場合、子どもにとってパパは「たまにやってくる、いつもと違う人」になりやすく、慣れたママを選ぶのは自然なことです。パパの愛情が足りないのではなく、単純に一緒に過ごす時間の差が出ているだけ、というケースもよくあります。

言われた瞬間の受け止め方:まず「反応しすぎない」

「パパ嫌い」と言われたその瞬間の対応で、その後の流れが大きく変わります。ポイントは、怒らない・落ち込みすぎない・言い返さないことです。

避けたい反応

  • 「そんなこと言う子はもう知らない!」と突き放す
  • 「パパ悲しいなあ……」と大げさに落ち込んでみせる
  • 「パパのこと好きって言って」と言わせようとする

これらは、子どもの「嫌い」という言葉に強い意味を持たせてしまいます。

おすすめの返し方

  • 「そっか、今はママがいいんだね」と気持ちを言葉にして返す
  • 「パパはキミのこと大好きだよ」とだけ伝えて、さらっと引く
  • 「じゃあ、あとで一緒に遊ぼうね」と、次のチャンスを残しておく

子どもの気持ちを代わりに言葉にしてあげると、子どもは「わかってもらえた」と感じやすくなります。そして、パパ自身の「大好き」は、見返りを求めずに伝え続けるのがコツです。

関係を立て直す接し方1:「パパとだけの楽しい時間」をつくる

「パパ嫌い」を減らすいちばんの近道は、パパと過ごす時間を「楽しい」「安心する」と感じる経験を増やすことです。

  • 休日の午前中だけ、パパと子どもだけで公園や散歩に行く
  • 肩車や「飛行機」など、パパならではの体を使った遊びをする
  • 「パパとだけ」の決まった遊び(同じ歌、同じ手遊びなど)をつくる

ポイントは、ママがいない場面でパパと過ごす時間を少しずつ増やすことです。ママが近くにいると、子どもはどうしてもママを選びがちです。短い時間からで構わないので、パパと子どもだけの時間を意識してつくってみましょう。

室内で遊べるアイデアは、室内で体を動かす子どもの遊びの記事も参考にしてください。

関係を立て直す接し方2:「お世話」より「遊び」から関わる

着替え・歯みがき・お風呂など、子どもが嫌がりやすいお世話をパパが担当すると、「パパ=嫌なことをする人」という印象になりやすいことがあります。

関係がぎくしゃくしているときは、次のように順番を工夫するのがおすすめです。

  1. まずは遊びで関わる:パパと遊ぶのが楽しい、という時間をしっかりつくる
  2. 楽しい流れのままお世話につなげる:「ロケットでお風呂まで行こう!」のように遊びの延長にする
  3. 選ばせる:「パジャマは青と黄色、どっちにする?」と子どもに決めさせる

イヤイヤ期の子どもは「自分で決めたい」気持ちが強いので、選ぶ場面をつくると受け入れやすくなります。お世話を減らすのではなく、関わり方の順番を変えるイメージです。

関係を立て直す接し方3:夫婦で対応をそろえる

「パパ嫌い」が続くと、ママがすぐに「じゃあママがやるね」と代わってしまうことがあります。その場はおさまりますが、子どもは「嫌いと言えばママが来る」と覚えてしまい、パパの出番がますます減っていきます。

夫婦で、次のようなことを話し合っておくと対応がぶれにくくなります。

  • 「パパ嫌い」と言われても、すぐには交代しない(少し待ってから判断する)
  • ママは「パパがやってくれるって。よかったね」とパパを立てる声かけをする
  • パパが担当すると決めたことは、ママが手を出しすぎない
  • うまくいかなかった日も、夫婦で責め合わない

ママにとっても、指名され続けるのは大きな負担です。「パパ嫌い」はパパとママのどちらか一方の問題ではなく、夫婦で一緒に乗り越えるものと考えると、気持ちが少し楽になります。

パパ自身の気持ちのケアも大切に

毎日のように「嫌い」と言われると、どんなに頭でわかっていても傷つきます。その気持ちを我慢し続けると、子どもへの接し方がぎこちなくなったり、育児から少し距離を置きたくなったりすることもあります。

  • 「今はそういう時期」と期限つきで考える
  • つらい気持ちはママや友人に言葉にして話す
  • 子どもが笑ってくれた場面、手をつないでくれた場面など、小さな「うまくいったこと」を思い出す

イヤイヤ期は、子どもが自分の気持ちを持ち始めた成長の証でもあります。この時期を一緒に過ごした時間は、子どもが大きくなってからの関係の土台になっていきます。

イヤイヤ期全体の向き合い方については、イヤイヤ期を当たり障り無くやり過ごす方法!もあわせて読んでみてください。

まとめ

イヤイヤ期の「パパ嫌い」は、パパそのものを嫌っているのではなく、うまく言葉にできない気持ちの表れです。関係を立て直すポイントを整理します。

  • 「パパ嫌い」と言われても、怒らず、落ち込みすぎず、さらっと受け止める
  • 「今はママがいいんだね」と子どもの気持ちを言葉にして返す
  • パパと子どもだけの楽しい時間を少しずつ増やす
  • お世話は遊びの延長にして、子どもに選ばせる場面をつくる
  • 夫婦で対応をそろえ、ママだけに負担が偏らないようにする
  • パパ自身のつらい気持ちも、ため込まずに言葉にする

「嫌い」と言われても、変わらずそばにいてくれるパパの存在は、子どもにとって大きな安心になります。焦らず、楽しい時間を一つずつ積み重ねていきましょう。