本記事にはPR(広告)が含まれる場合があります。

「何回言ったらわかるの!」と大きな声を出してしまい、泣いている子どもの顔を見て後悔する。逆に、どう叱ればいいのかわからず、ついママに任せてしまう。子どもを叱る場面で、こんなふうに迷っているパパは少なくありません。

父親は声が低く体も大きいぶん、同じ言葉でも子どもには強く響きやすいものです。「怖いパパ」になりたくはないけれど、危ないことやいけないことはきちんと伝えたい。その間で悩むのは、子どもに真剣に向き合っている証拠でもあります。

この記事では、父親が子どもを叱るときに押さえておきたい考え方と、怒鳴らずに伝わる叱り方のコツ、避けたいNG例、叱ったあとのフォローまでをまとめました。今日から試せることを中心に紹介するので、できそうなところから取り入れてみてください。

結論:叱る目的は「怖がらせること」ではなく「どうすればいいかを伝えること」

先に結論をお伝えします。叱るときにいちばん大切なのは、子どもが「次はどうすればいいか」をわかるようにすることです。

大きな声や怖い顔で子どもがその場で行動を止めても、それは「パパが怖いから」止めただけで、「なぜいけないのか」「代わりにどうすればいいのか」は伝わっていないことが多いのです。

伝わる叱り方のポイントは、次の3つです。

  • 短く、具体的に、その場で伝える(「ちゃんとしなさい」ではなく「道路では手をつなごう」)
  • 行動を叱り、人格は否定しない(「だからダメな子なんだ」は言わない)
  • 叱ったあとは必ずフォローして、関係を戻す

なお、2020年4月から、親がしつけとして子どもに体罰を加えることは法律で禁止されています。叩く・つねるといった行為はもちろん、「しつけのため」という理由でも認められません。以下で紹介するのは、すべて体罰や怒鳴ることに頼らない方法です。

父親が叱るときに意識したいこと

まずは、叱る前の心構えを整理しておきます。

声の大きさと目線に気をつける

大人の男性の大きな声は、子どもにとって想像以上に怖いものです。叱るときは、いつもより少し低めの落ち着いた声で、しゃがんで子どもと目線を合わせて話すと、威圧感がやわらぎ、言葉が届きやすくなります。

「叱るライン」を夫婦でそろえておく

パパは叱ったのにママは笑って許した、またはその逆、ということが続くと、子どもは「どっちが正しいの?」と混乱します。普段から、次のようなラインを夫婦で話しておくと、叱る場面で迷いにくくなります。

項目 必ず叱る 声をかけて見守る
例 道路に飛び出す、人を叩く、物を投げる 片付けが遅い、食べこぼし、着替えに時間がかかる
対応 すぐに止めて、短く理由を伝える やり方を一緒に考える、少し待つ
考え方 自分や人の安全に関わる 年齢的にまだ難しいことも多い

「必ず叱ること」を絞っておくと、叱る回数自体が減り、本当に大事な場面での言葉が伝わりやすくなります。

自分がイライラしているときは、いったん離れる

仕事で疲れているときや寝不足のときは、普段なら流せることにもカッとなりがちです。危険がない場面なら、「ちょっと待ってね」と言って深呼吸をしたり、その場を数十秒離れたりするだけでも、強い言葉を避けやすくなります。

怒鳴らずに伝わる叱り方のコツ

ここからは、実際に叱る場面で使える具体的なコツです。

1. 何がいけないのかを「具体的に」伝える

「ちゃんとして」「いい加減にしなさい」は、大人には意味がわかっても、子どもには何をすればいいのか伝わりません。

  • ×「ちゃんと座りなさい」 → ○「ごはんのときはイスにおしりをつけて座ろうね」
  • ×「静かにして」 → ○「ここはお店だから、小さい声で話そうね」

2. 理由を短く添える

「危ないから」「お友だちが痛いから」など、理由はひと言で十分です。長い説教になると、子どもは途中から聞いていないことがよくあります。年齢が小さいほど、短く伝えることを意識しましょう。

3. 「どうすればいいか」をセットで伝える

「投げちゃダメ」だけでなく、「投げたいならボールを外で投げよう」のように、代わりの行動を示すと、子どもは次に何をすればいいかがわかります。

4. 気持ちは受け止め、行動は止める

「おもちゃを取られて悔しかったんだね。でも、叩くのはダメ」のように、まず気持ちを言葉にしてあげると、子どもは「わかってもらえた」と感じ、話を聞きやすくなります。気持ちを受け止めることと、行動を許すことは別です。

5. その場ですぐに叱る

小さな子どもほど、時間がたってから叱られても、何について言われているのかがわかりにくくなります。「あとでママから聞いたけど」と時間をおいて叱るより、その場で短く伝えるほうが効果的です。

年齢別・叱り方のポイント

子どもの年齢によって、伝わりやすい叱り方は変わります。

項目 2〜3歳ごろ 4〜6歳ごろ 小学生
特徴 言葉での理解がまだ限られる。イヤイヤ期と重なる 理由を説明すると理解できることが増える 自分なりの考えや言い分が出てくる
伝え方 ひと言で短く。危ないことはまず体で止める 理由を短く添えて、どうすればいいかを一緒に考える 言い分を最後まで聞いてから、パパの考えを伝える
気をつけたいこと 長い説明はしない 「なんでわからないの」と責めない 人前で叱らない、頭ごなしに決めつけない

小学生になると、きょうだいや友だちの前で叱られることを恥ずかしく感じる子も増えます。大事な話は、二人きりの場面で落ち着いて話すほうが伝わりやすくなります。

避けたいNG例

つい言ってしまいがちですが、避けたい叱り方をまとめました。

  • 人格を否定する:「だからお前はダメなんだ」「本当にバカだな」など。行動ではなく子ども自身を否定する言葉は、自信を失わせやすくなります。
  • ほかの子と比べる:「お兄ちゃんはできたのに」「〇〇くんはちゃんとしてるよ」。比べられても、どうすればいいかは伝わりません。
  • 脅す:「置いていくよ」「もう買ってあげないよ」。その場は収まっても、実行しない脅しが続くと言葉の重みがなくなります。
  • 過去のことを持ち出す:「この前もそうだった」。今の行動に絞って伝えましょう。
  • 叩く・物に当たる:体罰は法律で禁止されています。机を叩く、物を投げるといった行動も、子どもに強い恐怖を与えます。

もし言ってしまったときは、あとで「さっきは言いすぎた、ごめんね」と謝れば大丈夫です。親が謝る姿を見せることも、子どもにとって大切な学びになります。

叱ったあとのフォローが関係を守る

叱ったあとにそのまま気まずくなってしまうと、子どもは「パパに嫌われた」と感じてしまうことがあります。叱ったあとは、次のようなフォローを意識してみましょう。

  • 子どもが行動を直せたら、「できたね」「ありがとう」とすぐに伝える
  • 落ち着いたら、「さっきはどうしたかったの?」と気持ちを聞く
  • 寝る前などに、「パパは〇〇のことが大好きだよ」と言葉で伝える

叱ることと、愛情を伝えることはセットです。普段から一緒に遊んだり、できたことを認めたりする時間が多いほど、叱ったときの言葉も素直に届きやすくなります。

まとめ

父親の叱り方で大切なのは、怖がらせて止めることではなく、子どもが「次はどうすればいいか」をわかるように伝えることです。

  • 声の大きさと目線に気をつけ、落ち着いて短く伝える
  • 叱るラインを夫婦でそろえ、「必ず叱ること」を絞っておく
  • 行動を具体的に叱り、人格は否定しない
  • 気持ちは受け止め、代わりの行動を示す
  • 叱ったあとは必ずフォローして、関係を戻す

完璧な叱り方ができる親はいません。うまくいかなかった日があっても、「次はこう伝えてみよう」と少しずつ変えていけば十分です。まずは次に叱る場面で、「しゃがんで、短く、具体的に」を試してみてください。

この記事を書いた人:やっさん

元K-1ファイターで、東京・杉並でキックボクシングジムを運営しています。スポーツトレーナーの妻が遠征で家を空けることが多く、「逆ワンオペ」で3人の子どもを育ててきたパパです。

→ 運営者プロフィールを見る