夫婦喧嘩はしたくありませんが、些細なことで喧嘩をしてしまうことってよくありますよね。「あ、言ってしまった…」と思ったとしても時すでに遅し。
ママの表情がみるみる強張り、その後何日も口を聞いてもらえなかった経験のあるパパ達。今回はそんな夫婦喧嘩の仲直りの方法を伝えたいと思います。
コーチングというコミュニケーションスキルの面からの解説を加えて夫婦喧嘩の仲直りに有効な技(笑)をお伝えします。
当たり前の事ですが、この当たり前のことをやる意味を理解してやるのと、ただ我慢してやるのでは、やる側の気持ちや使った効果にも差が出てしまいますので、この考え方をよく理解して納得して試してみてください。
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人が心を許すとき。信用してくれる時は ”自分を理解してもらった時”
私は仕事上コーチングというスキルをよく使います。この心理学的側面を持つコーチングでは、信頼関係に重きを置きます。
当たり前ですが、人は信用していない人のアドバイスは聞かないし、その人のために何かをしようとは思わないですよね?
人は自分のことを理解してくれる人に安心します。心を許します。この理解してくれる人というのは、自分の話を聞いてくれる人のことです。
「聞くだけ?」と思うかもしれませんが、この話の聞き方にもコツがあって、この聞き方がシッカリ出来るだけで、相手との距離がグッと縮まりますし、聞き方がうまく出来ないと、一気に信頼を失います。ココではこの聞くスキルをお伝えしていきます。
聞く時は聞く事に徹する。自分の意見は言わない。
一番先に頭に入れておいてほしいのが、夫婦喧嘩というか、ママからの一方的な話に耳を傾けながらも、この二人(パパとママ)を上から客観的に見ている視点がほしいです。気持ちを中にいれすぎない。この立ち位置で、これからお伝えするスキルを一つずつ試してください。
反論(言い訳しない)
コーチング的には、傾聴。
ママがブワーッて一気に攻め立ててくると、必ず反論したくなります(笑
でも、ここで一言も反論しないでください。もっと怒りに火がつきます。まず、溜まっているものをすべて吐き出してもらいます。ママは育児のつらいところ悩みを話したいんですからすべて聞いてあげましょう。
言い返したいことがあっても、一瞬待って飲み込んでから、「うーん、そうなんだ。それで?」と聞くモードに切り替えましょう。「○○○○….」
あなたは、
「確かにそうだよね。」
「それはあると思う」と、同意や、意見を承認しましょう。
驚くほど、ママの対応が変わりますから。
※ママだけでなく、子供や仕事のなかま、クライアントまで誰にでも使えるものです。
話をすべて出し尽くしてもらう魔法のキーワード
パパは聞くことに徹するんですが、反論しないでいるとママも怒りの度合いも静まってきて話すことがなくなってきます。コレ本当です。でも、まだ残っているものをすべて出してもらいます。くすぶりをなくしてもらうんです。そのために、話を引き出す魔法のキーワードがあります。
- 「たとえば?」
- 「他には?」
- 「具体的に言うと?」
この3つの言葉を意識して、ママの話の間に使ってください。
そうすると、パパを攻める文句ばかり言っていたままですが、実は、それは聞いてもらえないことに対する文句というだけであって本当に伝えたい心のメッセージが出てきます。
そこを理解してあげれば、ママを苦しさから解放してあげることが出来ますし、なにが本当の希望なのかが分かれば、パパも対応の仕方があります。「なんだか分からないことでガミガミ言われて」なんて思っていると、対応の仕方も無いですが、問題がなんなのかが分かれば怖いこともないし、対応できないこともなくなりますよね?
まず“相手を知る”そのためにも、魔法のキーワードで本当の内面を知るための質問をしてください。話を聞いてあげてください。
真剣に聞く姿勢
黙ってきていてもその気持ちは伝わりません。
- 「うん、うん。」
- 「なるほど」
- 「そう思っているんだね」
- 「確かにそうだよね」
- 「わかるよ」
あなたが真剣に話を聞いているという意思を表示してください。
間違ってもこんな聞き方 ↓ をしないでくださいね。終わりです(笑
沈黙を怖がらない
話を聞いていると、相手が言葉に詰まることもあります。そんなときも「こういうことが言いたいの?」「それってこういうことだよね?」など、助け舟を出さないでください。一気にそれまで聞いてもらっていたという安心感がなくなります。もう「この人は話を聞いてくれないんだ!!」と相手の脳に評価されてしまいます。本心を言わなくなります。
沈黙の間中も考えているわけですが、途中で口を挟まれることで脳が話を聞いてくれない人と認識して話そうとしなくなります。ですから、沈黙を怖がらずひたすら待ってください。
そうは言っても、時間が無い。待てない。一言言いたい。そんな時もあると思います。
その時に使うスキルをお伝えします。
意見を言うときは許可を得る
「●●について一言、言ってもいいかな?」
と許可を得ることが重要。でないと、私の意見に反論している。話を聞こうとしていない。と脳が認識し、心を閉ざしてしまいますし、「今話している途中じゃないの?」とあなたへの文句が爆発することもあります。
なかなか答えが出てこない時も
- 「じゃあ質問を代えるけど・・」
- 「これならどうだろう?」
など答えやすい質問に置き換える。
こっちからの一方的な依頼や意見ではなく、あなたに許可を得ていますよ?という姿勢でいることが、相手の脳からの反発を減らします。「私側に人間」という脳の認識のままに、展開を変えていくことが出来ます。
話を聞くことで信頼関係を築く まとめ
- 「聞く」ことで信頼を得る
- 真剣に聞くことに徹する(本気の聞く姿勢をみせる。相槌を打つ)
- 魔法のキーワードを使って話を引き出す。(例えば?他には?具体的に言うと?)
- 沈黙を怖がらない
- 意見を言うときは許可を得る
これらを意識して、シッカリとママの不満不安悩みを聞いてそれを解決する気持ちを持っていきましょう。このことを理解していると、これからお伝えすることも、当たり前だし知っていることかもしれませんがとても重要なことだとわかりますし、その意味を分かっていればやることも苦にならないはずです。
聞く意味を理解して、シッカリと話を聞くための準備を整えるために以下のことをシッカリ実践してください。
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まずは謝罪
これができたら苦労しないんだよな~なんて思っているそこのパパ!俺が悪いんじゃない!と言い張っているパパ!意地や喧嘩の原因は置いておいて、まずは感情的になって喧嘩をしてしまったことに対して「ごめんなさい」と言ってみましょう。「悪かったよ」「ママと喧嘩をするなんて馬鹿だった。」という言い方でも良いでしょう。なんだか相手に負けを認めるような気がするかもしれませんが、喧嘩が長引いて何日もギクシャクするより良いはずです。
一言「ごめん」を言うことで、ママも感情的にならずに本心を伝えやすくなります。反論するから、余計にあなたの普段の気に食わないところまで引き合いに出して話が長引きます(笑
聞く耳を持つ
自分に言いたいことがあるようにママにも言いたいことはあります。会話はキャッチボールですからお互いの思いを話し、理解しあいましょう。感情的になるでしょうが、相手の直してほしい所、変わってほしい所、気に入らない所をこの際きちんと話し合いましょう。しかし、女であるママは昔の引き出しをたくさん持っていますからね、きっとコテンパンにやられるでしょう(涙)。口喧嘩では女性には敵わないものです。昔の自分の非をこの際グッとこらえて聞いてあげましょう。
ココが先ほどの話の聞き方を意識して練習するところです。最初は、なかなかうまく出来ませんが、すぐに当たり前に出来る様になります。
ルールを作る
もし喧嘩をしたとしても「毎日同じベッドで寝る」、「寝る前にハグをする」、「毎朝笑顔で「いってらっしゃい」「いってきます」を言う」などルールを作りましょう。これは喧嘩を長引かせないという意味合いも込めています。毎日会話やスキンシップをとることで仲直りするきっかけになります。
そして、これらのルール決めもママの良い様に意見を聞きながら決めていくと有効なルールが出来る様になります。人に決められたルールは守りたくないですが、自分のアイディアから出来たルールは自然に実践するようになるものです。
第三者に入ってもらう
夫婦喧嘩をしている時はお互い冷静になれていない場合が多いので、話し合ったとしても感情的になりやすく、お互いの意見を素直に受け入れられないことが多いです。そのような時は子供に仲直りのきっかけを作ってもらいましょう。子どもを使うと言うと言葉が悪いかもしれませんが、子どものために仲直りをしようという思いはパパもママもあるはずです。
贈り物をする
贈り物をすることで会話の糸口となる場合があります。ごめんなさいという謝罪の意味を込めて贈り物をするとママも少し冷静になるし、贈ったパパも贈り物を選んでいる時間はママのことを考えているので仲直りしたいという気持ちがどんどん出てくるはずです。贈り物だけでなく、手紙を添えると効果が増します。そこには、普段は言えない「大好きだ」や「いつもありがとう」など感謝の気持ちを書いておくといいでしょう。
まとめ
夫婦喧嘩は仲直りが難しいです。お互い感情的になり、自分が完全に正しいと思いがちですので、無視したり口をきかなかったり長期戦になることもあるのではないですか?
しかし、夫婦喧嘩の一番の犠牲者は子どもです。パパやママのギクシャクした感じを確実に子どもは感じ取っています。
普段から、「聞く」ということに意識を置いて、「あなたは私の意見を聞いてくれる人。」「安心できる人」という認識をママの脳に持っていてもらう。
そして、いざ喧嘩が始まった時にも、聞く側にまわってください。
聞いてほしいことがあるから、それが聞いてもらえないから不満や怒りにつながっているからです。人は聞いてもらうだけで心が落ち着いてきます。
ですから、意地を張らず、まずは「ごめん」と謝ってみましょう。謝る事で、「コチラが話を聞く体勢ができていますよ」と事前に準備が整ったことを伝えることが出来ます。
意地の張り合いで、「絶対謝るもんか」なんて思っていると、一生喧嘩が終わりません(笑
家庭という国を治める一国の長ですから、心を大きく持ち国民のために一肌脱ぐつもりでいてください。
ママが謝るまで待っていたらどんどん時間だけが経ってしまいます。
たとえ謝っても許してもらえない日もあるでしょうし。子どもまでママの味方になってしまう日もあるでしょう(涙)。
この記事のテーマの「聞くことに徹する」は慣れるとどんな場面でも使える、もの凄く使えるスキルです。夫婦喧嘩はもちろん、子供とのコミュニケーション、仕事でもスタッフのモチベーションを上げたり、部下や上司との関係、お客様の対応などどんな場面でも良い関係を築くために使えるスキルです。夫婦喧嘩で練習できるなんてラッキー!
でも慣れるまでは、「ググッと」こらえるのがしんどいこともあるのも事実。仕事だと冷静に使っている私でも、家のことだと正直ママや子供にもイライラすることもありますが(汗
そんな日は飲んで忘れてしまえばいいんです(笑)。パパは辛いよ~。
お互い頑張りましょう。
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